様々な危機に対するリスク認知の調査~大学生を対象にして~
湯藤俊明
私たちの身の周りにはさまざまな危機が存在する。本研究は大学生を対象として、危機を相対的にどう位置づけて認知しているかの実態を解明するものである。 図1はアンケート調査の結果を示したもので、第一事象は「未知であり恐ろしい危機」第二事象は「未知であるが恐ろしくない」第三事象は「既知であり恐ろしくない危機」第四事象は「既知であるが恐ろしい危機」を示す。 これを見ると、自然災害のうち「台風・豪雨」のみが第三事象に属しているが、土砂災害の原因となるのに「恐ろしくない」と感じるのは危険である。危機管理教育ではこのように特定のハザードに偏るのではなく、総合的な学びをしていくべきである。