@神戸市市民防災総合センター
今回、放送大学講義の映像教材への参加のため、消防職員の皆さんのご協力の下、神戸市市民防災総合センターにて誘導灯・煙体験、地震体験車「ゆれるん」、冠水歩行・水圧ドア体験、屋内消火栓放水、VR災害疑似体験の計五つの項目を体験させていただきました。
特に印象に残ったのは、誘導灯・煙体験と冠水歩行です。まず誘導灯・煙体験では、無害な煙が充満した真っ暗な建物の中を、誘導灯の明かりを頼りに避難しました。四人一組で進んだのですが、煙が充満するとあたり一面が真っ白に見え、誰がどこにいるのか全く分からなくなるほど視界が機能しませんでした。つまずいたりぶつかったりしそうな場所があれば、声を掛け合って注意しながら進みました。脱出ゲームのように楽しく学ぶことができましたが、実際の火災時には黒く有害な煙を吸わないよう低い姿勢で避難しなければならず、この体験以上に過酷な状況になります。実際の避難を具体的に想像し、パニックに陥らないためにも、この体験は非常に有意義でした。
次に冠水歩行・水圧ドア体験では、胴長靴を着用し、水が流れる中を歩いたり、浸水したドアを開けたりしました。水の高さは膝ほどでしたが、思っていた以上に足取りが重く、足元をすくわれるような感覚がありました。実際の冠水した道路では歩きにくい靴を履いていることも多く、浮遊物や段差に気をつけながら濁った水の中を進むことになります。このような危険な状況にならないためにも、早めの避難が大切だと強く感じました。
このように、災害発生時の状況を自分の身体で体験することで、話を聞くだけでは分からないことを多く学ぶことができました。小さな子どもから大人まで楽しみながら、危険な状況への理解を深められる点がとても魅力的でした。たくさんの体験をさせていただき、本当にありがとうございました。この経験を今後の防災への意識向上にしっかり生かしていこうと思います。